『カルラのリスト』というドキュメンタリー映画を見ました。
ボスニア紛争末期の1995年7月、セルビア人勢力がモスリム人約7800人を民族浄化、
最悪のジェノサイドとなったスレブレニツァの虐殺事件。
旧ユーゴ国際刑事法廷、国連検察官となったカルラ・デル・ポンテは、虐殺の戦犯を追っています。映画は、2005年にカルラたちのチームに密着取材したドキュメンタリーフィルムです。
4年前に三原ページに「侵略戦争の定義」のメモを書いた時には、日本は批准していませんでした。けれど、2007年10月1日、日本政府は国際刑事裁判所(ICC)に正式加入しました。映画も、それを機会に日本で上映されたものです。
それでも映画を見終わって晴れ晴れしい気分にはなりません。
映画の重苦しさは、虐殺の生存者たちの言葉、厳重なセキュリティで守られ活動しなければならないカルラたちチームの危険、捕らえられない悔しさ。
それでもカルラはいいます。「諦めてはいけない」と。