浪江町の出来事

5/20付の原子力安全委員会の「低線量放射線の健康影響について」の記載はある意味予想通りなのですが、更に言えば、おそらく、今後、癌・白血病等が発生したとして、100mSvの被曝が計測されない場合に被曝原因と認めらようとしたら苦難の道のり(立証責任が患者側等)になる予告にもなっているのだろうと思う。

100mSv以上の被曝なんて、原発作業者以外にそういないのでは?

なんとなく、そう思い始めていました。
しかし、痛すぎて見るのを止めてしまっていた浪江町などで100mSvを越えそうな人たちがいるのを改めて認識。浪江町の中で、ぎりぎり30km圏外の農園の方が、原発事故後に産まれた耳のない子ウサギの動画を投稿し、ウサギも自分も検査して欲しい、惨状を知ってくれ、と訴えていたのがきっかけ。

その方自身が書いていますが、文部科学省の測定地点34番のすぐ近くのようです。文部科学省のサイトに地図も測定値もあります。ここのところ、ずっと5μSv/h台のようですが、そこは周囲よりは数倍ましなので今でも住んでいるようです。

この農場のサイトには、3号機の爆発の後、役場は撤収、汚染を知らないまま自分のところに避難してくる避難民のために風呂を修理しようとして200μSv/h近い雪の降る戸外で作業してしまったことを3日後にニュースで知ったというような話や、わざわざ330μSv/h地域に避難してしまっていた人など、正しい情報があれば回避できたと思える被曝の話がぽろぽろと書かれています。幾分不正確な表現もあったりしますが、怒りで気力を繋ぎとめているという割にはしっかり書かれているし、貴重な記録ではあると思います。

ちなみに、200μSv/hとか350μSv/hというのは、最近の福島第一原発の敷地内でも事故原発に少し近づかないと出ない高線量ですよね。(cf. 福島第一原子力発電所構内での計測データ )

計画的避難区域内で避難しないと補償や認定面などで不利になったりすることはないのだろうか、ふとそんなことを気にしてしまいました。

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