自分が「りぼん」を買ったきっかけは江口寿史さんが「すすめ!!パイレーツ」で
「りぼんの『花ぶらんこゆれて』に涙するボク」と書いてるのを見て、です。
(ジャンプ・コミックス6巻収録「熱血親父たつ!!の巻」表紙)
ただこれは言い訳に近いきっかけで、当時の自分からすれば、
ずっと読んでみたくてしょうがなかった…だろうと思います。
三原ファンなどをやっているとお堅いマンガが好きだと思われる?かも知れませんが、
もちろんそれもありなのですが、自分はもともと普通の少女マンガが好きでした。
普通のって何?というのもありますが、まず主人公は女子…ですね。
少々恥ずかしいですが、その話を。
子供のころ、兄はいましたが女兄弟もなく、少女マンガとの出会いは、
いとこのお姉さんの家でした。
そのお姉さんは、マーガレット系→フレンド系とシフトしてたと思います。
よく覚えているのは和田慎二さん。
超少女明日香シリーズなど、夢中になって読んでいました。
美内すずえさんの怖い漫画も読んでいました。
あと、自分が三銃士の物語を読んで育っていたので、
大和和紀さん「アラミス’78」は印象に残っています。
兄もマンガを買う習慣がなかったので我が家にマンガはあまりなく、
概ねよそで読んでいました。
そのうち自分が買うようになるのですが、まずは少年誌です。
ジャンプとか、チャンピオンとか。
それでも、どこかで少女誌に憧れているのですね。
目が不自然なくらい大きくて可愛い女の子が表紙だったりするような(苦笑)。
いとこの家で少女マンガも忘れられないし、たぶん、根が少女趣味だったのです。
しかも、人と違うことをするのに抵抗が少ない性格だったようで、
勇気を振り絞って?少女誌を買うに至るわけです。
最初に買った少女誌は、少女フレンドだったのでは…と思います。
ただその時は、あまり続かず。
そして、冒頭の話に戻りますが、江口寿史さんが「りぼん」を読んでいるのを見て、
よし、「りぼん」を買ってみようと。読んでもいいんだと。
これが結構続きました。
きっかけが「花ぶらんこゆれて…」ですので、まずは太刀掛秀子さん、
そして田渕由美子さんが好きでした。
清原なつの作品との出会いも「りぼん」です。
一条ゆかりさん「砂の城」も忘れられません。
当時の少年マンガでは、女の子は飾りみたいな印象でした。
今ではかなり違いますし、当時でも探せばいろいろあったのでしょうが、
極端に言えば、少年誌の女の子は「美人」か「ブス」の記号みたいで、
あまり人格がなく、そういうのに不満足だったのだと思います。
少年マンガでは、オッパイが見えたとかパンツが見えたとかで喜んでいて、
けれど少女マンガだと、抱擁したりキスしたり恋愛や性に関する表現もずっと進んでいて。
女の子はこういうの読んで「男の子ってコドモね」って思っているのかなぁ、みたいな。
自分の場合、やや特殊かも知れません?が、
普通に女の子に感情移入して読んでました。
女の子が恋をして泣いたり笑ったり、
そんな話で一緒になってドキドキ(笑)。
敢えて少女マンガを買う理由は、
女の子が何が好きで何を考えているとか知りたいから、
少年誌では読めない女の子が主人公の話が読みたいから。
…という流れの中で、少女マンガなのに
男子が主人公の話というのは興味の外でした。
せっかく苦労して少女マンガを買っているのに、みたいな。
おそらくこのため、三原作品との出会いはずっと後になります。
普通の女の子が小学生くらいに「りぼん」を読み卒業していくのとは
全く違った特殊なケースではあるのですが。
自分が「ぱふ」とかそういった世界と出会う前に、
純粋にマンガを好きで読み「りぼん」に出会っていた時期。
その頃は自分の中で大切な何かとして今もあって。
乙女たちにまぎれ「りぼん」のフロクを懐かしく眺めてしまうのです。