先週、日本の電気代についてふと調べていたことを記録しておきます。
「各国 電気料金」のようにぐぐって新しそうな2つをピックアップ。
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■経済産業省資源エネルギー庁
「エネルギー白書2010 – 第2部 第1章 第4節 国際的なエネルギーコストの比較」
http://www.enecho.meti.go.jp/topics/hakusho/2010energyhtml/2-2-4.html
「6.電気料金の国際比較」「【第224-6-1】電気料金の国際比較(2008年)」
家庭用: イタリア>ドイツ>英国>日本>フランス>アメリカ>韓国
産業用: イタリア>英国>日本>ドイツ>アメリカ>フランス・韓国
で、「日本の電気料金は特に欧州諸国との対比では、家庭用・産業用ともに同等あるいは低水準となっています」と説明されています。
■節電会議室:各国の電気代比較
「エネルギー白書2010」の7カ国のうちドイツはデータがないので6カ国で見ると、
家庭用: イタリア>日本>英国>フランス>アメリカ>韓国
産業用: イタリア>日本>英国>フランス>アメリカ>韓国
のようにエネルギー白書とは順序が異なり、説明も、「日本の家庭用電気代は24か国中8番目に高い水準ですね。」、産業用電気代については、「22か国中5番目に高い水準です。」と認識が異なっています。
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さて、どっちを信じる?ですが、データの出所を見ると、エネルギー白書は「OECD/IEA, ENERGY PRICES & TAXES, 3rd Quarter 2009, pp.348-349をもとに作成。日本とドイツは2007年。」、節電会議室は「IEA Key World Energy Statistics 2010」となっている。
どちらもIEA(International Energy Agency)の資料を参照していて、後者のが新しい資料を参照している。
そこで、IEAのサイトに行ってみたところ、「Key World Energy Statistics 2010」は簡単にPDFで入手できました。
PDFを確かめると、P42〜P43に「RETAIL PRICES IN SELECTED COUNTRIES」の表が有り、「Electricity for industry」「Electricity for households」のカラムもあります。
データを見比べると、節電会議室はまさにこのデータをそのまま使っています。
このデータ自体に注意が必要なこともあるでしょうが、とりあえず自分は、
IEAの最新公開データに基づき、日本の電気代は高い方だと思うことにしました。
それにしても、韓国や台湾の電気代が凄く安いのを見ると、
日本の製造業の苦戦の一因が高い電気代にあるというのも、
単なる噂ではないのだろうなぁ。