2004年6月21日(月)、 ケルンから電車に乗り、ライン川で船を楽しみつつの移動日。 今日からはドイツ語の出来る知人の助けなく、相方と二人でこなしていかなければ ならないのです。どきどき。
ホテルをチェックアウトし、乗る予定の電車の発車番線を確認してから、 駅構内のソーセージスタンドで焼きソーセージ(bratwurst)とコーヒーの朝食。
乗る予定の電車は、ケルン中央駅発8:53のChur行きEC7(EuroCity,特急ですね)。 しかし、ホームに上ってみると、その電車が来るはずの番線に どうみても違うICEが停車している。いきなりよくわからない〜。 予定の電車の発車時刻が迫ってきて、とにかくホームにいた駅員さんに 英語で聴いてみる。と、「その電車は10分遅れているよ、 ここで待っていればいい」とのこと。英語が通じて良かった。 んで、とりあえず待つけど、 遅れた電車が違う番線に入ったりしないよな…とか、不安。
しばらく待っていると、同じホームの反対側の番線にどうやら 乗る予定の電車が入線してくる。行き先など確認して乗り込んで 座って、やっと一安心…と、思いきや。なかなか発車しない。 そのうち何やら聞き取れないドイツ語の車内放送が流れると、 座っていた乗客が立ち上がり降りていく。
何言っているかわからないし、乗客は8割方降りてしまったけど、 座って待っている人もいるし…。 結局、我々も降りて乗る電車を変えることにしました。
ドイツ在住の知人に、ドイツの鉄道は比較的正確とはいえ、 遅れたりすることはままあるので、余裕を持って動いたほうが良いですよと アドバイスを受けていたので、1本後の特急でも余裕で間に合うくらいにして、 次の特急も予め調べておいていました。
次の電車はケルン中央駅09:18発のインスブルック行きIC 119(InterCity, これも特急ですね)。 これは予定通り到着し、動き出してやっと安心。やれやれ (^^;)。
この特急でコブレンツまで1時間くらい乗ります。 天気は今ひとつで、時々小雨もぱらぱら。
途中、ボン駅を通る。ドイツについた日にフランクフルトからケルンまで ICEに乗ったときに通ったボン駅は、ライン川の東側に出来た新しい駅で、 西岸にあるこちらが元もとのボン。
もう随分昔、ボンがまだ西ドイツの首都だった頃、 当時の知人がドイツを旅をしてきて、いろいろ話をきいていた時。 首都のボンにも行ってみたけど、どちらかというと小さくて何もない 街なんだよね…と話していて。そうしたら別の知人が、 「いつかドイツが統一されたときにはベルリンを首都にしたいから、 わざと小さな街を首都にしているんだよ、それは」と話していたことを 思い出しました。 確かに、そんな風になりましたよね…。
10:16コブレンツ着。この電車は遅れなかった(^^;)。 ここで乗り換えです。 10:51発、マインツ行きのRB 12761(ローカル線ですね)。 工事中のコブレンツ駅でちょっと外に出て、トイレ。 チップはやはり50セント。
ここからはローカル線で、ライン川を眺めながら ザンクトゴアールまで30分くらい。 ドイツで乗った電車は全般に綺麗でした。 ここのローカル線もとても綺麗で、空いていて、良かったです。 ユーレイルパスを持っているので1等車にも乗れるのですが、 2階建ての2等車も充分綺麗でゆったりしていました。 電車内のトイレも広くて綺麗でチップもいらないですし、 以後、電車内のトイレもしばしば活用しました。
11:19頃、ザンクト・ゴアール駅着。順調です。
この日の心配事の一つは荷物(トランク類)を持って、 船に乗ったりする移動を計画していることでした。 ライン川のクルーズ船 に乗るにはいくつか船着場があるのですが、 この駅からの乗船を選んだのは、もちろんライン川のメインスポットに 入るのに都合がいい地点であるからなのもそうなのですが、 駅と船着場が近いとどこかのサイトで見かけたからでした。 ザンクト・ゴアールの駅は船着場まで50メートルくらいだと…。
一緒に降りた若者の集団は、駅近くのカフェ(だったと思う) に吸い込まれていきました。 立野たちは荷物をがらごろと引きずって、短い坂を川の方角へおりていきます。 何だかとっても旅をしているなぁという気分になってきます(^^)。
店先にミルクポットのようなものが吊るしてある。 ミルク屋さんなのかしら…。
すぐに川沿いに出て、見ると船着場がありました。 さすがに50メートルよりはあったかも知れませんが、 本当にすぐ近くで助かりました。船は12:20発。 しばらくライン川沿いをうろうろ。
川沿いの道から振り返ると、 ザンクト・ゴアールの山の上の方に古城が見えます。 ここが古城ホテルにもなっている ラインフェルス城 でしょう。 実はそこに1泊しようかという話もあったのですが、 取れなかったのでした。
ザンクト・ゴアール駅辺りからラインフェルス城までの シャトルバスか何かがあるようなことが書いてあった ので、それなのかも。
ライン川沿いを散歩。ローレライスターという船がいました。 KD汽船以外にも、いくつかの船会社がライン川観光クルーズを やっているらしい。でも、KD汽船はユーレイルパスで乗船できるのです(^^)。
対岸にはザンクト・ゴアルスハウゼンの街と、ねこ城。 昔、たてのの両親がドイツを旅行したときは、 ザンクト・ゴアルスハウゼンでライン川クルーズを降りたと聴いていたので、 なるほど、あそこら辺で降りてたんだなぁと思う。
船着場に戻ると、人が結構沢山集まっている。 しかも、雨が降ってくる。船着場には雨宿りできるような場所がないので、 切符売り場の軒先にて雨宿りしつつ待つ。 雨が結構強くなってきて、早く船が来てよ〜と思っていたら、 汽笛を鳴らして外輪蒸気船ゲーテ号がやってきました。
乗船すると、とにかく船内へ。結構込んでいます。 後で知ったのですが、月曜日はシニアデーでお年寄りは半額だとか。 そういやどうもお年寄りが多かった。
ザンクトゴアールから乗ると、じきにローレライの岩が来ます。 岩の手前には、ローレライの像がありました。 見過ごしてしまいそうなくらいの遠さ。
岩のところでは外に出て見ました。 雨がざーざーと降っていましたが、結構若者たちがたくさん 船首の甲板に見に来ていました。
我々はライン川下りでなく、ライン川を遡っている感じになります。 3時間近くかけてライン川のぼりをするのですが、同じ区間でも 下りなら1時間以上早く着きます。まあ、ゆっくり行くのです。 ということで、船内にて昼食。 相方のココログ に写真あり。
外輪蒸気船のゲーテ号は、1日に1往復くらいしかないようです。 蒸気船の駆動部や外輪部が船の内側から見えるようになっていて面白い。
途中幾つも船着場に止まるのですが、バッハラッハでは降りた人が 多かったような。相方はお祭りがあるみたいだとか言っていました。
途中から、青空が出てきました。 わーい、と、喜んでいると、相方が何かデジカメの調子が悪いと悩んでいる。 実は、デジカメのレンズ部のリングをケルンの駅で落としてしまっていたのです。 「これ、落ちてたんだけど何だろう?」と相方がいったんは拾ったのですが、 乗るはずだった方の列車を降りるときに、他人の落し物だと思って 置いてきてしまったのですね。
「あれ、自分のだったんだ」と気づいても既に遅い。 しかも、天気が悪くて暗いうちは気づかなかったけれど、 どうもそのレンズのリングがないと、光が横から入ってしまうのか、 明るいところを撮ると写真が白くボケてしまうということに気づく。 相方は紙を挟んだりして苦心しています。 うーん。
そうこうするうちに、15:20頃、船はリューデスハイムへ。 ライン川沿いにはブドウ畑がたくさん見えていましたが、 リューデスハイムも斜面一面にブドウ畑が。 天気はどんどんよくなって、着いたときにはすっかり快晴。をを。
リューデスハイムの船着場から駅までは、200メートルくらい。 快晴の川沿いを駅まで歩きます。 この日の行動で一つの懸念材料となっていたのが、 リューデスハイムで荷物を預けられるか、でした。 天気がよければリューデスハイムで遊びたいのですが、 大きな荷物をどうする…か。
ネットやガイドブックでの調査では荷物が預けられるかはわからず、 ケルンの知人に相談してみたら、ロッカーがあるんじゃないかなぁ、 なくても、ドイツ人は親切ですから相談すれば預かってくれたりしますよ、 とのこと。うーん(^^;)。まあとにかく行ってみようと。
まわりには店も見当たらない小さな駅でしたが、 ロッカーはありました。しかも、 大きなトランクでもすっぽり入るような奴が。 使い方は日本と同じで、ユーロコインを入れてキーを回すとロック。 助かりました…。
ワイン博物館になっている、ブレムザー城。お庭が綺麗でしたが、 我々が目指しているのはその向こうのブドウ畑の上を動いているゴンドラリフト。 天気が良いうちに、あれに乗って女神像のある展望台に行こう、と。
チロルの登山系のロープウェイやリフトなどは、7月にならないと
運転していなかったりしたのですが、
リューデスハイムのゴンドラリフトは動いているのをサイトで確認していまし
た。
http://www.seilbahn-ruedesheim.de/
ワイン酒場や土産物屋が並ぶつぐみ横丁(Dorosselgasse)を抜けて行きます。 ここは、駅とは違って(^^;)観光客で賑わっている感じです。
ゴンドラリフト乗り場でチケットを買い、乗ります。 往復で6ユーロ。
ノー・スモーキングは珍しくないけれど、 ノー・アイスクリームなんてのもあるのですね。
ゴンドラリフトは、向かい合わせで乗る2人乗り。なんとなく、珍しい。 ライン川を見下ろすブドウ畑の上を渡っていきます。
ゴンドラにのっていると、女神像が見えてきました。
ゴンドラを降りて少し歩くと、眼下にライン川の広がる雄大な景色。 船に乗っていたときの雨が嘘のような天気。 来てよかったなぁという感じです。ブドウ畑が広がっています。
たてのたちがさっきまで乗ってきたゲーテ号が、 ライン川くだりの船旅に出て行くのが見えました。
ゴンドラから降りてきて、今度はゆっくりつぐみ横丁のお店を見て回る。
アイスワインは冷酒?
おみやげ屋さんで、ブタの飾りを買う。 袋に入れてくれたのですが、キフトの世界…。
さっきまで快晴だと思ったらまた雨。山の天気のようです。 つぐみ横丁の適当なお店に入る。 リューデスハイマーというそのままの名前の白ワインで夕食。 相方の日記が詳しいかも。
雨があがったと思ったら、また晴れてくる。 通りで音がするので行ってみたら、仕掛け時計だったらしい。 しかし、デジカメは取れたパーツの隙間から光が入ってボケています。
リューデスハイムの駅に戻る。ワインを呑んでご機嫌。
リューデスハイム駅18:56発のRE15035(ローカル線)で ライン川東岸をヴィースバーデンWiesbadenに向います。 ほぼ定刻どおり。
窓の注意書きが微妙。これって、窓からビンを捨てていいってこと??
追記)ドイツでお世話になった友人に確認したところ、 赤の斜め線がなくても、意味的には禁止。 窓からごみを捨てるな、窓を開けるな、だそうです。
19:21ヴィースバーデン着。 19:35発のICE815に乗り換えます。
ICEで1等車に乗ると、各席の前にディスプレイが。 飛行機みたいですね。
マインツを経由し、ハイデルベルグへ…。快適な列車の旅です。
20:37ハイデルベルグ着。外は夕焼け。 やはり駅前のIbisホテルに泊まります。無事にチェックイン。 相方は部屋でゆっくり。 立野は一人でハイデルベルグ駅周辺をうろうろ。 駅構内のスーパーがさっきまで(20時まで)やっていたんだなぁとか みてまわる。
この日の船を含んだ移動が一番心配ではあったので、 無事に過ごせて一安心でした。(つづく)