1979年に発売された『三原順のトランプランド』は、ミニブックとトランプのセットで、ミニブックには白黒の短い物語がありました。『ルーとソロモン』でおなじみの女の子ルーと、犬のソロモンが、『はみだしっ子』で見覚えのある4人の王様に会いに行くお話です。三原順さんのマンガ作品は、すべて白泉社文庫となり読み継がれていますが、この物語は、その後刊行されることなく、知る人も少なくなっていました。そこで、本展に合わせ、この物語を、新たに絵本にして出版します。
本展では、新刊絵本『ルーとソロモン トランプランドの旅』と、三原順が生涯で唯一描き下ろした絵本『かくれちゃったのだぁれだ』の2冊の絵本の原画を展示します。更に、三原順が遺した絵本コレクションや他作品の原画とともに、三原順の着想やファンタジックな世界を巡ります。
新刊絵本『ルーとソロモン トランプランドの旅』三原順
2024年3月15日 初版第1刷発行
145ミリ正方形 上製本 本文48ページ
編集・デザイン ムーンライティング
発行 テオドラハウス
印刷・製本 絵本プレス アミーニ
絵本『かくれちゃったのだぁれだ 新装版』三原順
2019年10月30日 初版発行
発行 復刊ドットコム
※本書は、最初1984年に白泉社から出版され、2000年に復刊第1号となり、2019年に復刊ドットコム創立20周年記念復刊企画第一弾として出版された新装版です。
神戸会場(トアギャラリー 2024.11.23 – 2024.11.28)
名称:三原順の空想と絵本展 in 神戸
日程:2024年11月23日(土・祝)~11月28日(木) 会期中無休
11:00~19:00(最終日15:00まで)
会場:神戸・トアギャラリー2階
〒650-0012 神戸市中央区北長狭通3-12-13
https://tor-gallery.com
入場無料
主催:ムーンライティング
協力:鈴木俊裕、白泉社、スパンアートギャラリー
三宮駅・元町駅に近く、アクセスのよい場所です。
東京の旧尾崎テオドラ邸ギャラリーより若干コンパクトになり、展示点数は少なくなる見込みですが、新たな発見なども含めた展示にする予定です。
原画展の詳細はこちらで順次お知らせしますので、ギャラリーへの直接のお問い合わせはご遠慮ください。
なお、本展は、星野架名原画展と同時開催となります。
同じ日程・同じギャラリーの1階と2階で、二つの原画展をお楽しみいただけます。
両作家の作品が掲載された『花ゆめEPO』なども展示予定!
【同時開催】
星野架名原画展 in 神戸
日程:2024年11月23日(土・祝)~11月28日(木) 会期中無休
11:00~19:00(最終日15:00まで)
会場:神戸・トアギャラリー1階
主催:白泉社、スパンアートギャラリー
『花ゆめEPO』1988年11月号
表紙イラスト:星野架名
巻頭カラー:星野架名「赤い角の(ドール)童留」
(三原順「Sons その⑮」掲載号)
東京会場(旧尾崎テオドラ邸 2024.3.15 – 2024.4.9)
名称:三原順の空想と絵本展
日程:2024年3月15日(金)~4月9日(火)
10:00~18:00 毎週木曜休館
会場:旧尾崎テオドラ邸 2Fギャラリー
〒154-0021 東京都世田谷区豪徳寺2丁目30-16
電話 03-6413-5413
入場料:大人/小中高大学生 1000円(税込) 未就学児無料(ただし館内ベビーカーは使えません)
主催:ムーンライティング、テオドラハウス
協力:鈴木俊裕、ヤマダトモコ、白泉社、キャラアート株式会社
旧尾崎テオドラ邸ギャラリー初の個人展
旧尾崎テオドラ邸は世田谷区豪徳寺に存在する、2024年で築136年となる水色の洋館です。1888年、英国生まれの令嬢テオドラのために、日本人の父である男爵が建てたと言われています。当初は港区にありましたが、1933年に現在の場所に移築されました。
この洋館は2020年に取り壊される計画でしたが、旧尾崎邸保存プロジェクトと保存を望む多くの方たちの尽力により解体を免れ、大規模な補修工事が行われ、2024年にカフェやギャラリーがオープンします。ギャラリーの最初の展示は、2月のプレオープンから始まる「チャリティオークション作品展」。旧尾崎テオドラ邸を支援する多くのマンガ家たちの色紙などが展示され、オープンを祝い、ギャラリーを披露する作品展となります。
「三原順の空想と絵本展」は、そんな素晴らしい作品展に続く、3月のグランドオープン後、初めての個人作家展となります。
三原順プロフィール
マンガ家。本名・鈴木順子。1952年10月7日札幌市に生まれる。1971年、札幌南高等学校卒業。1973年、集英社『別冊マーガレット』掲載の「ぼくらのお見合い」でデビュー。1975年から1981年まで白泉社『花とゆめ』に連載された「はみだしっ子」シリーズが代表作。他の作品に「ルーとソロモン」「X Day」「Sons」など。1995年3月20日、「ビリーの森ジョディの樹」を執筆中に42歳で永眠。
「ムーンライティング」プロフィール
三原順メモリアルホームページの立野昧と、三原順データベースの合田雅代が、三原順ファン活動をする際の名称です。立野はサイト上の論考や『総特集三原順』寄稿など、主に文章を担当。合田は、明治大学米沢嘉博記念図書館における文化庁メディア芸術連携促進事業で三原順原画の整理プロジェクトに参加するなど、資料整理やデザインを担当。2000年、札幌での結婚式の日に故・三原順氏の御遺族より遺品の一部を譲り受けている。2018年、関西初となる三原順原画展「三原順の四季」を開催。2019年、遺品のレコードやグッズを展示した「三原順の音楽&グッズ展」を東京で開催、音楽イベントと共に好評を得た。2020年に没後25年に合わせ「三原順の世界展~生涯と復活の軌跡~」を三原順の郷里・札幌で計画、コロナ禍で1年延期になったが、翌2021年夏に札幌で悲願の開催を遂げた。
より詳しくは⇒ムーンライティング公式サイトプロフィール