1979年に発売された『三原順のトランプランド』は、ミニブックとトランプのセットで、ミニブックには白黒の短い物語がありました。『ルーとソロモン』でおなじみの女の子ルーと、犬のソロモンが、『はみだしっ子』で見覚えのある4人の王様に会いに行くお話です。三原順さんのマンガ作品は、すべて白泉社文庫となり読み継がれていますが、この物語は、その後刊行されることなく、知る人も少なくなっています。3年前、これを「三原順の世界展」の図録に収録して残したく思い、改めて読み直しました。そして、思ったのです。この物語は、本当は絵本にしたかったのではないだろうか? いつか「三原順の空想と絵本展」を実現して、その時に絵本に仕立てよう。
2024年、「三原順の空想と絵本展」の開催に合わせ、この絵本も実現することとなりました。三原順の、新刊絵本です。つたない製作ではありますが、45年の時を経て絵本に生まれ変わった物語を、楽しんでいただけましたら幸いです。
新刊絵本『ルーとソロモン トランプランドの旅』三原順
2024年3月刊行予定
145ミリ正方形 上製本
編集・デザイン ムーンライティング
発行 テオドラハウス
印刷・製本 絵本プレス アミーニ
※書影は製作中のため仮画像です
旧尾崎テオドラ邸ショップ、ムーンライティングBOOTHショップで販売。
他での販売は未定です。
「今のうちにどうぞお帰りなさい。もうすぐ戦争が始まります。ボクは殺されるかもしれません。そうでなければボクが人を殺すでしょう。そのどちらでもあなたに見て欲しくないのです」
絵本『ルーとソロモン トランプランドの旅』より