“グッバイ君、ボクの信じた友達、ボク達お互い9、10の頃知り合って、 丘を登り、木を登り、愛を覚え、ABCを覚え、ボク達心むきだしに、 ボク達ひざこぞうすりむいた”
おぼえていますか? このバラード、そう、Part 19 の第一部でグレアムが ピアノで弾いた曲であります。 「なんだっけ? このバラード」とはアンジー君のセリフでありますが、 実はこれ、フランスのシャンソン歌手 J・ブレル作曲の 「そよ風のバラード(瀕死の人)」という曲を原曲に持ち、 これにロッド・マッケンという人が英詩をつけ、テリー・ジャックス という歌い手さんが '74年に大ヒットさせたという同じく 「そよ風のバラード」(原題: Seasons In The Sun) の一節なのであります。
この一節だけ見てると、まるで彼らのため作られた歌みたいで 「はみだしっ子のテーマソング」かな? なんて思っちゃったくらいで。
そこでレコードをさがしてみたんですが、テリー・ジャックスのは手に入らず、 他にも何人かの歌手が歌っているのだけどいずれも廃盤寸前、 もしくはすでに廃盤で入手困難。 半分諦めかけていたところでラッキーにも ある古レコード屋さんで ブラザーズ・フォア という男性グループが歌うこの曲を見つけたのです。
さっそくレコードを買って帰りまして、いそいそと針をおとしてみると、 ギターの伴奏にのって優しさあふれるメロディーが流れてきました。 “Good-bye to you my trusted friend...” と。 その時の感激といったら!
くやしいことに訳詞はのっていなかったのだけど、 死んでゆこうとする人が自分をとりまいていた人々に別れを告げている歌のようです。 優しさの中に何とも言えない ものがなしさがあるのです。 きっと、あの時のグレアムのピアノもこんなだったろうと しみじみ思ったりして。
その他にも 例えば「奴らが消えた夜」の最後の方で、 マックスがおいてけぼりにされて、一人で歌ってた歌は、 同じくブラザーズ・フォアが歌ってた 「グリーン・フィールド」の歌詞(P.165) をJun先生がちょっといじったものです(そうだと思う、違ってたらごめんなさい!)
最近では、グレアムとダナさんのベ、ベ、ベ…ベッド・シーン (キャー言っちゃった!)に流れていた、P.サイモン の「ダンカンの歌」。 偶然前にラジオからとっといたこの曲をかけ、 場面に流れた部分を見つけ出し(聞き出し?)、何度もくり返しかけては 場面を穴のあくほど見つめ ヨダレを流しておりました。 この「ダンカンの歌」だけれど、こちらはまだ廃盤になっておりません 《当分 その心配はないでしょう。k.》。 興味のある方はレコード屋さんへどうぞ。 もし一曲のために、2800円という大金を投資するのがおいやでしたら、 ラジオにリクエストするというテもありますぞ。
その他の作品では、「赤い風船のささやき」に アート・ガーファンクルの 「バーバラ アレンの伝説」 の一節が出てきますし、「今は静かな…」にも 同じくアート・ガーファンクルの「老人」が、 ちらとのぞいていたような気がします。
再び「はみだしっ子」にもどって、「バイバイ行進曲」のラストの方で、 グレアムが父親を送るためひいたのはショパンの 「葬送行進曲」なのですよね。 まだまだ他にもいろいろある筈なんです。本当にこうやって しつこくさがしてみるのって楽しいですよ。 (見つけた曲はみんな素晴らしいものばかりです!) またこれとは逆に自分で音楽をつけてみるというのも面白いですよ。 それでは、なんかめちゃくちゃな文になっちゃったけど、 どーも失礼しました。 CLOUD CASTLE に栄光あれ!
————わ〜〜 どうもありがとう、砂字サン。 長くて素敵なお便りに感激! 私はこーゆー話をきくのが大好き あ、文中の《 》内の文章はカオルのでしゃばりなのデス。デシャバリついでに も一つ言わせて頂きますと、コミックス(10)P.33でアンジーが 「もっと景気のいい曲やって欲しい…」と言ってたあの “ホット・ドッグ” というのは、私のごひいきのレッド・ツェッペリン のものみたい♪ 実に楽しー曲ですヨ。 ランラン…♪